僕がコミュ障である理由を考えてみた。たぶん、どんな人と接するときにも、「嫌われたくない」という思いが先行してしまっているからだと思う。オープンな態度というよりは、自分を閉ざした状態で人と接しているから、うまく自分を表現できないのだろう。
人狼ゲームというのを知っているだろうか。一人が人狼となり、つぎつぎに村人を襲う。ほかの人たちは村人として人狼が誰なのかを暴こうとする。それぞれ、自分以外は誰が人狼で、誰が村人なのかは分からない。つまり、誰が味方で、誰が敵なのか分からない、という推理ゲームみたいなものだ。
で、このゲームには数分間のディスカッションタイムが設けられていて、参加者同士で話し合うことになっている。この話し合いのなかで、村人は誰が人狼なのかを探り、そして人狼は自分が人狼であることを隠そうとする。そのため、ウソやはったりを使って、巧みに推理をしていくゲームになっている。かなり頭脳を使う。そして、コミュ力も必要になる。
僕はこの人狼ゲームが苦手だ。いままでに、いろんな人たちと数回やったのだけど、ルールは分かれど、いまいち話し合いの展開についていけない。自分はこのなかで、どんな発言をすべきなのか、いったいこの人はどういう意図でいまの発言をしたのか、とかがまったく分からない。だから、あまり発言をせずに黙って戦況を見守っていることが多い。
で、なぜ人狼ゲームが苦手なのかを考えた。出した結論は、一緒にゲームをやっている人たちに対して、ゲームの攻防以前に、「嫌われたくない」という心理が働いてしまっていて、僕の脳はそっちにばかり気がとられているから、だ。ゲームで勝つためのトークに頭を使うのではなく、「嫌われないように」ということに頭を使っているから、このゲームが苦手なんだと思う。
ためしに「嫌われたくない」心理があまり働かない、家族を相手に人狼をやってみた。その結果、家族のみんなが初心者というのもあるけど、比較的ゲームができるようになっていた気がした。自分が人狼だということを悟られないようにするにはどうしたらいいか、ということにまで頭が回った。
と、ここまで人狼を例に説明したけど、人狼に限らず、人と接するときにはおなじように、「嫌われたくない」心理が生まれて、うまく会話ができないんじゃないか。いま相手がなにを求めてるのか、いま相手はなぜそう言ったのか、相手はいまなにを言ってほしいのか、とかを察することができないのはそういう理由があるからじゃないか。
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人狼ゲームで学ぶコミュニケーションの心理学?嘘と説得、コミュニケーショントレーニング
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