出る杭は打たれる
1 才能・手腕があってぬきんでている人は、とかく人から憎まれる。
2 さし出たことをする者は、人から非難され、制裁を受ける。
コトバンクより引用
いったいいつになったら、この悪しき習慣はなくなるのだろうか。この習慣が日本からなくなってしまえば、だいぶと生きやすい社会になると思うのに。
そもそもなんでこんなみっともない習慣が社会全体で行われているのか。それはたぶん、みんな自分に自信がないからだと思う。日本人の多くが、自尊心が低く、コンプレックスを抱えているから、こんな習慣が芽生えてしまうんだと思う。
僕も自分に自信がないし、自己肯定感も低い。そのせいで生きづらさを感じているけど、それは僕だけじゃなくて、程度の差はあれど、わりとみんなそうなんじゃないかと思う。「自分は自分、他人は他人」と割り切れるほど、みんな自尊心高くはないし、つねに他人の目を気にしてしまいがち。それが日本人の国民性ともいえる。
みんな自分に自信がない、そしてひそかに劣等感を感じている。その劣等感をすこしでも拭うために、「出る杭は打たれる」という習慣が発生したんじゃないだろうか。自分より秀でているやつ、優れているやつ、目立っているやつをみんなでこぞってこき下ろす。自分より「できるあいつ」を黙って見ていることができず、みんなで非難したくなってしまうのだ。
一言でいってしまえば、ただの「嫉妬」だ。自分よりできる人にたいして、嫉妬して悔しがるのはよくあることだし、日本人に限ったことではない。けど、「出る杭は打たれる」精神が悪質なのは、”みんなで”非難するところだ。何人かまとまった単位で嫉妬心を共有して、非難するから質が悪い。ネット上では数えきれないほど嫉妬心が蔓延し、日々、誹謗中傷が行われている。
嫉妬心を抱くことはいけないことだとは思わないけど、もっとうまく自分の嫉妬心と付き合う必要があると思う。まずは、自分のなかの嫉妬心に気づくこと。プライドが許さなかったりして、自分が嫉妬していることに気づくことすらできない人が多いと思う。まずはそこに気づいてみたほうがいいと思う。
出る杭は打たれる―フランス人労働司祭の日本人論 (岩波現代文庫―社会)
- 作者: アンドレ・レノレ,花田昌宣,斉藤悦則
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2002/03/15
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