2017年4月に就職してからおよそ3年が経った。
その一年前、2016年3月に大学を卒業してから、ぼくはノープランでニートになった。内定もあったのに、わざわざ辞退してまでニートになった。とにかく社会に出るのがこわかったから。たったそれだけの理由で、その後の計算もなにもないままニートになった。
その半年後に、派遣社員として週3日働き始めた。そしてそのさらに半年後に、別の会社で正社員として働き始めた。生まれてはじめて週5日、フルタイムで働いたのはそこがはじめてだったので、ぼくのなかで社会人のスタートはそこだということにしている。
あれから3年。長かったような、早かったような。
とにかくいろんなことがあったし、いろんな人と出会ったし、別れた。新しいことも、楽しいことも、苦手なことも、嫌なこともたくさんした。たくさん笑ったし、ときには泣いたし、逃げ出したくなったこともあった。
べつに辞めるわけではないけど、いろいろ振り返ると感慨深い。
で、まあ3年という区切りを迎えたので、ざっくり1年目の頃といまの心境の変化を書いてみる。あんまり大きく心境は変わっていないような気がするんだけど、ざっくり時期を区切って振り返っていけばそれなりに思い出すと思うので、年表形式で書いてみる。
1年目:最初の半年
2017年4月3日(月)に入社した。ガッチガチというほどではないけど、それなりに緊張していた。かっこいい映画のBGMを聞いて、自分を奮い立たせながら会社に向かって歩いていた記憶ががある。
そのときの自分のツイート↓
き、緊張なんかしてないよ…!
— えんぴつメガネ (@enpitsu_megane) April 3, 2017
まずこの会社には、事務職として入社した。正直、事務職がやりたくて選んだというよりは、それまでの流れや、そのときの会社のポストの空き状況などから決まっていった感じだった。ただ性格的には合っているほうだと思ったし、ここで社会人としての基礎的な知識・スキルを全部身に付けようと思っていた。
結果的には事務職として、この会社に入ったのは大正解だったと思っている。はじめにお世話になった先輩にめちゃくちゃお世話になったし、はじめての先輩がその方じゃなかったら、もっと早い段階で心折れていたと思う。
ITベンチャーでスキルの高い猛者が集まる会社だったので、丁寧に社員教育するような風土があまりなく、基本的には自分で学んで、試して、挫折して、また学んで伸びろ、という感じで自主性を重んじる会社だったのだけど、その先輩は一から丁寧に教えてくださったので、めちゃくちゃありがたかった。
そんなわけで最初の2、3ヶ月は手取り足取り教えてもらいながら、必死に仕事を覚えようとしていた。覚えることがたくさんあって、いま自分がなんの作業をしているのかもよくわからないままやっているのがもどしかった。はやく全体像を把握して、自分で判断して仕事できるようになりたくてしかたなかった。
徐々に徐々に、いくつかの仕事を任せてもらえるようになって、いい感じにモチベーションを保って仕事していた。それなりに仕事ができなくて凹んだり、どうしたらいいかわからなくてパニクっていたりはしたけど、いま思えば当然というか、そんな大したことではなかったなと思う。
2年目:1年目の後半
入社して半年後。上述の先輩は産休に入ってしまい、なんやかんやあって、同じポジションの人間はぼくも合わせて3人になったのだけど、他二人はどちらもぼくよりあとに入社しているので、ぼくが一番社歴が長いというカオスな状態になった。
しっかり引継ぎは受けたし、それまでにそれなりに業務を任されていたので問題はない状態になっていたけど、やっぱり不安だった。自分で判断できないこととか出てくるだろうし、わからないことが出てきたときにどうしよう?とかいろいろ不安だった。
この頃から会社でのぼくのキャラが崩壊しはじめた。それまでは無口で、雑談が苦手で、仕事以外の会話はあんまりしなかった。コミュ障全開だった。けど、先輩が抜けてからとんでもなく忙しくなり、一人でパニクっていて、思わず仕事中に独り言が増えた。
「えーっと?」「次何するんだっけ?」「あー!あれもやんなきゃ」とかぶつぶつ言うようになって、それをまわりの同僚からいじられるようになり、だんだんいじられキャラが確率していった。そのキャラはいまもなお続く・・・。
でもいま思えばこの頃、仕事が楽しかった気がする。めちゃくちゃテンパってたけど、ある業務を全部一人でやっていて、責任感とかを感じながらいろいろ捌いていた。言っても事務仕事なので、決まった作業をテキパキこなすだけなんだけど、多分に発生するイレギュラーに対処したり。
あとは同ポジションの2人とあーだこーだ言いながら仕事してるのが楽しかった。この会社での経験がまだ浅い人間ばかりなので、すぐに判断できない問題がいっぱい出てくるんだけど、そんなときに3人で「こうじゃない?」「あーじゃない?」みたいな感じで相談しながら仕事してるのが楽しかった。この方たちとはいまも仲良くやっている。
2年目:新ポジションでの半年
2年目から違うポジションの仕事もするようになった。事務ではなく、管理系の業務。これも自分から望んだというよりは、社内でポジションが空いたので、そこにあてがわれた形。ただなんとなくできたらかっこよさそうな感じがしたので最初はまんざらでもなかった。
が、しかし。ここから仕事が急激に楽しくなくなってくる。
まずこの新しいポジション自体、社内でできたばかりのポジションだったので、業務範囲も曖昧だし、誰の指示でどこに向かってなにをしていいかさっぱりわからなかった。一応、リードしてくれる先輩はいるものの、上述の先輩のように手取り足取り教えてくれるタイプではなかったので、難しかった。
それに、事務とは違って正解がない仕事なので、それが何よりも難しかった。事務のときは、「いつまでに」「なにを」「どうする」というのが決まっているので、それに合わせて作業を進めていけばよかったんだけど、新しい仕事ではまず「なにをすべきか」から決めていかないといけなかったので、もうどうしたらいいか分からず途方に暮れていた。
仕事なんて正解がないことばかりだし、そこでなにが一番適切か自分で考えてやっていくものなんだけど、当時のぼくはとにかく正解が欲しかった。正解というか、お手本がほしかった。一回、先輩にお手本を見せてもらい、いったんそれを吸収してから、自分でやってみる。やってみるうちに自分なりの考えも混ぜていく、みたいな感じでやりたかった。
けど、それができないまま、とりあえず言われたことをやるしかなかった。自分の業務範囲はどこまでなのか、この業務の目的はなんなのか、ゴールはどこなのか、ずっと曖昧なままもやもやしてた。まさに暗中模索という感じ。
ここから1年くらいはずっと同じような状態が続く。上司や先輩が入れ替わったりはするものの、結局自分はどうしたらいいのかわからなくて、いつまでたっても自分で考えて仕事ができない自分を責めるようになって、苦しかった。
つづきは次回へ
そんなもやもやを抱えながら、3年目へ向かっていく。3年目、つまり直近の1年間。記憶に新しいだけにいろいろなことが思い出される。
思いの外長くなってしまったので、3年目は次回へ。