2014年6月7日にこのブログをはじめてから、10年が経った。
月並みだけど、10年も続けるなんて思っていなかった。まあちゃんと書いていたのは最初の3年くらいで、あとの7年は細々と書いていただけなので、続けてきたという感覚は薄いのだけど。
とにもかくにも10年、ここにこのブログが存在し続けていたのは事実だ。
振り返れば、いろんなことがあった。10年も経てば誰しもいろんなことがある。ぼくもあった。
10年前は20歳の大学3年生だった。今は30歳のしがない会社員だ。
10年前は実家で家族5人で暮らしていた。今は結婚して奥さんと二人で暮らしている。
10年前は派遣バイトでちまちま働いていた。今はIT系企業で毎月20-40時間残業しながら働いている。
10年前は自分のことが大嫌いで毎日苦しんでいた。今はそこそこ自分のことが好きで、毎日元気に過ごしている。
すごい変化だ。いや、普通といえば普通かもしれない。だけど10年前、自分に絶望して、社会にも人生にも適応できる気がまっったくしていなかった頃を思えば、こんな生活ができていることは奇跡に近い。
ほかの投稿でも何度か書いているのでしつこいかもしれないが、大げさでなくいまの生活ができているのはこのブログが大きく影響しているし、このブログがなければ絶対にこうはなっていなかった。
このブログをやっていなければ、結婚もしていないし、いまの会社にもいないし、いまの友人・知人も誰一人いなかったはずだ。アメリカに旅行に行くこともなかったし、実家を出ることすらできていなかったかもしれない。
改めてブログをやっていてよかったと思うと同時に、恩返しのつもりでもっとブログを書かねばと思う。
すこし話を変えよう。
このブログは基本的には「生きづらい」という当時の自分が強く感じていた感情を吐き出すことをメインにして書いてきた。ここでいう生きづらいとは、言い換えるとするならいわゆる自己嫌悪感だ。自分の性格や思考・感情が許せなくて、自分を責めたり、否定したりすることで生まれる心地の悪さを、文章にして吐き出してきた。
そんな生きづらさは会社員になった2017年以降、徐々に薄れていった。
暇でなくなって自分について考える時間が減ったからなのか、会社員というステータスを手に入れたことで安心したのか、まともにお金を稼げるようになったからなのか、会社というコミュニティに属したからなのか、単に月日が経ったからなのか、要因はよくわからない。でもこれら全部が影響しているような気はしている。
とにかく間違いなく会社員になって以降、周りの人にも恵まれて、大学生の時に感じていた生きづらさは薄れていった。
ただ今でもやはり根本的な性格はあまり変わっていない。いまだに超絶コミュ障だし、自分のことを卑下してしまうし、自分の意見を主張できないし、嫌なことは先送りしてしまうし、人に相談できず抱え込んでしまう。時折、なにかのキッカケで「やっぱりダメなやつだな、自分は」と塞ぎ込むこともある。
ただ落ち込んでいる時間と深さが以前よりマシになった。10年前はもう常に崖の下にいるような感じで、歩いても歩いても一向に崖の上へ這い上がれる気がしなかった。崖をよじ登ろうという気すら起きなかった。
今は、基本的には崖の上の明るいところを歩けている。たまにトンネルに入ってしまうことはあるが、歩き続けていたら、わりとすぐに出口にたどり着けている。一晩とか二晩くらいで。
そんなこんなで自分自身はだいぶ楽に生きれるようになったのだけど、ふと、10年前の自分のように苦しんでいる人は今もたくさんいるんだろうか、と思うことがある。当時このブログを頻繁に書いていた時は、同世代を中心に共感してくれる人や、同じようなことをブログで書いている人が一定数いた。
最近はそういう苦しみを書いているブログや人を見聞きすることが減ってしまったが、自分が見に行っていないだけで、今もそういう思いをしている人はたくさんいるんだろうか。もしいるんだとしたら、なにか声をかけてあげたい。けど、その人の詳しい事情も知らずに偉そうなことは言えないので、10年前の自分に言ってあげたいことを言わせてもらいたい。
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いま崖の下にいるなら、どんなに落ち込んでもいいし、立ち上がれずに体育座りしていてもいいから、顔だけは上を向いていよう。顔すら下を向いて人生諦めるのだけはもったいないからやめよう。
いまは砂嵐が来ているだけでいつか過ぎ去るから、他人を攻撃して自分を守ったりせずに、じっと静かに自分で自分を見守りながら過ごしていよう。
自分のことが大嫌いだけど、でも他人を傷つけずに、じっと上を向いて、崖の上に上がることを諦めていない人はたぶんちょっといい奴だから、大丈夫。
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10年間、生きづらいふをありがとうございました。
11年目もこのブログは続けていきますが、次回からはタイトルを変えて気持ち新たに書いていこうと思います。それでは。